FX手法には様々なものがあり、特に初心者にとってはどんな手法を使えばよいのかわからないものですが、いろいろな手法を試して、自分に合った手法を見つけ出せば安定的に利益を出せるようになります。今回はオシレーター系インジケータのRCIを使った手法について紹介したいと思います。

RCIとは

RCIとはオシレーター系のテクニカル指標です。RCIでは統計学のスピアマンの順位相関数という概念が用いられています。順位相関係数とは1、2,3という順位を付けて2つの相関を示すものです。RCIでいう2つのデータとは価格の順位と時間の順位のことです。過去のローソク足、例えば5本でみると、それぞれ5本分についての順位を付けていきます。時間の順位では、5本前のローソクが5、4本前が4、3本前が3・・・・・という感じで数字を振っていきます。

次に価格の順位では、5本のローソクの終値を比較して、終値の低い順から5、4、3・・・という感じで数字を振っていきます。そしてこの2つの順位が完全に相関している場合はRCIは100%となります。つまり時間の順位と価格の順位が全く同じときは100%の値が表示されます。5本前の時間の順位は5、価格の順位も5、4本前の時間の順位は4、価格の順位も4・・・・・直近の時間の順位は1、価格の順位も1というような場合、RCIの値は100%です。

オシレーター系インジケータRCI

実際にチャートを見てみましょう。ローソク足の下に表示される3本の線がRCIの値の推移です。白い線がローソク足9本の相関を示しています。オレンジの線が26本、緑の線が52本です。何本分の足で見るかというのは自分で調節可能ですが、今回は標準的な本数で見ていきます。

次に計算式を見ておきましょう。もちろんRCIを使う上で計算式を覚えておく必要はありません。計算式なんて知らなくても、エントリーポイントなどの使い方を知っておけば取引はできます。しかし、FXについてより理解を深めるためには計算式を知っておくことに越したことはありません。できれば頭に入れておきましょう。

RCIは次の式で表されます。

(1)RCI={1-6D/n(n2-1)}×100

D:(時間の順位―日付の順位)2乗の分析期間の合計
N:ローソク足の合計

以上がRCIの計算式です。先ほどの場合、5本のローソク足について、時間の順位と日付の順位は同じでした。つまりD=0になります。そのため(1)式の6D/n(n2-1)部分は0になるので、RCIは100%ということになります。

RCIは何を表すのか

さて、RCIの計算方法は大体お分かりいただけたかと思います。それではRCIから相場のどんなことを読み取れるのでしょうか。一般的にRCIは相場の過熱感を読み取れると言われています。さきほど例に出したRCI100%のケースを考えてみましょう。RCI100%というのは時間の順位と価格の順位が同じだということでした。つまりローソク足の終値が上昇し続けていることになります。つまり過熱感が高まっている可能性があることを示しているのです。

反対にRCI-100%では時間の順位と価格の順位が正反対になります。ローソク足5本分の場合、5本前では時間の順位は5、価格の順位は1、4本前で時間の順位は4、価格の順位は2・・・・・・というように終値で見ると下落し続けていることが分かります。このように、RSIはどちらか一方向に相場が行き過ぎたことを表してくれる指標として、使うことができます。一般的には-50%以下で売られすぎ、50%で買われすぎですと言われています。もちろん、ローソク足の本数やチャートの時間軸によって異なりますが、一つの基準として±50%という数字を意識しておくとよいでしょう。

RCIを使うのに適した相場とは

RCIは相場の行き過ぎ、つまり過熱感を表していることが分かりました。それではどのようにして、この指標を使えばよいのでしょうか。RCIと相性がよいのはレンジ相場です。レンジ相場とはある一定の価格帯を行ったり来たりしている相場です。そのためRCIで買われすぎ、売られすぎのサインが出た時に逆張りでエントリーすれば利益が出る可能性が高くなります。

レンジ相場

レンジ相場は上の画像のようなときです。チャートに2本のラインを引きましたが、これがレンジ相場のボックスの上限と下限です。この中で値動きしていることが分かります。このようなレンジ相場ではボックスの上限と下限付近に差し掛かると、跳ね返るという性質があります。もちろん、綺麗に上限と下限で跳ね返るわけではなく、上限や下限に届かない位置、あるいはこれらの値を超えた位置で跳ね返るケースも見られます。そこで何らかのテクニカル指標を跳ね返りの判断材料として使おうというわけです。それが今回紹介しているRCIです。ここで、トレンド相場ではRCIは使えないのかを考えておきます。再びチャートを見てみましょう。

レンジ相場の転換ポイント

チャートのラインの内側ではレンジ相場ですが、その前後はトレンド相場となっています。この局面では、上昇トレンドからレンジ相場、レンジ相場からボックス下限をブレイクして下降トレンドになっていることが確認できます。それぞれ相場の変わり目に緑で丸を付けておきました。これらのトレンド相場では、RCIは極端な20%以下、80%以上になりますが、同じ方向に向かって動いているため、買われすぎや売られすぎのサインを見て逆張りしても意味がありません。つまり、レンジ相場のように値動きが上下しているときこそ、RCIの指標が力を発揮すると言えるのです。

どのように取引すればよいのか

レンジ相場でRCIを使う手法、それでは実際の取引例についてチャートを見ながら考えていきましょう。

RCI短期線でのエントリーポイント

まずはチャートの概要をまとめました。

・ドル円15分足
・レンジ相場
・RCI 赤9本、黄26本、青52本

さて、先ほどと同じようにボックスの上限と下限に水平線を引いて、分かりやすくしました。そして、RCIの推移の方に緑で丸を付けた箇所が―50%以下、50%以上で反転しているポイント、すなわち売られすぎ、買われすぎのサインです。この箇所で逆張りをして、しばらくポジションを保有すると利益が出ることになります。つまり売られすぎ、買われすぎのサインが出た場所がエントリーポイントとなります。ただし、値が反転せずにレンジ相場をそのままブレイクする可能性もあるので、緑で囲った地点から、少し時間をおいてRCIの傾斜が付いた場所でエントリーすると勝率が高まるでしょう。

RCIクロスエントリー

実は緑で囲った場所以外にもRCIを使った手法ではエントリーポイントがあります。それは短期線が中期線と交差するポイントです。ピンクで囲った箇所では、赤の9本線が黄色の26本線を突き抜けています。移動平均線のゴールデンクロスをイメージしてもらえれば分かりやすいかも知れません。売りなら50%以上、買いなら―50%以下でクロスしていればエントリーを行ってもよいでしょう。

次は決済についてです。決済は利益を確定させるものと損失を確定させるものがあります。エントリーしたらまず意識すべきは損失を確定させる決済です。例えば、チャートの緑色で囲った箇所逆張りでエントリーしたものの、値が反転せずに含み損を抱えてしまったとします。その場合、損切は早めに行うことが鉄則です。もちろん、エントリーした瞬間に反転するということは少ないので、ある程度含み損を抱えてしまうことは仕方ないのですが、レンジのボックス上限下限を突き抜けたらすぐに損切しなければなりません。

レンジのボックスを抜けると、レンジブレイクといってトレンド相場に変化する可能性が高いからです。このように大きな損失を抱えてしまう前に、必ず損切の決済をしなければなりません。反対に利益確定の決済はゆっくりと行えばよいでしょう。自分のトレードスタイルやそのときの相場環境を見ながら、ポジションの保有時間を決めます。これらをエントリーや決済に関する注意点として頭に入れておけば、グッと勝てる可能性が高まるはずです。