トレンドラインの引き方について考える

トレンドラインはトレンドの特徴を捉えるのにとても役に立ちます。トレンドの転換、トレンドの押し目や戻り目、さらにトレンドの強さまで、ローソク足に一本のラインを引くことにより、トレンドに関する情報がより分かりやすく知ることができます。私自身もトレンドラインにはお世話になり、トレンドラインがあることによって相場の流れを読み取りやすくなりました。今回はトレンドラインの引き方、特にヒゲを含めるか含めないかということに着目して考えていこうと思います。

トレンドラインを引くときに悩むこと

トレンドラインの引き方について考えるトレンドラインを引くとき、どこから引けばよいのか悩みどころです。特にローソク足のヒゲを含める方がよいのか、ということはトレンドラインを引いたことがある人なら誰でも悩んだ経験があることでしょう。同じようにローソク足を結ぶのでも、実体のみに着目してラインを引くのと、ヒゲも含めてラインを引くのとでは、まるでラインの角度が変わってきます。それではヒゲを含めるのか、含めないのか、どちらが正しいトレンドラインの引き方なのでしょうか。

実はどちらが正しいというのはありません。投資家の中には、ヒゲを一切考えないで実体のみでラインを引いている人もいれば、ヒゲを含めてラインを引いている人もいます。そして、状況に応じて、ヒゲを含めたり、含めなかったりする投資家もいます。今回は、状況に応じてヒゲを含めたり、含めなかったりすることをお勧めしようと思います。

その前にヒゲについておさらいしておきましょう。ローソク足は言うまでもなく、ある期間の値動きを表すものです。日足の場合、1日の間にどのように為替レートが動いたのかを表してくれます。そして、ローソク足からは4つの値を読み取ることができます。それは、始値、終値、高値、安値です。始値は1日の始まりの値、終値は1日の終わりの値、高値は1日で最も高い値、安値は1日で最も安い値です。ローソク足の実体の部分は、始値と終値の差です。そのため、もしも高値や安値と始値や終値が一致しなければ、実体のないヒゲがローソク足に現れることになります。

ヒゲを含めない方がよい場合

ヒゲを含めない方がよい場合というのは、相場が不規則な動きをしてボラティリティも比較的大きい時です。いわゆる乱高下しているような状況なので、長いひげが現れやすくなります。長いひげは相場におけるノイズのようなものです。このような状況でヒゲは相場の方向性とは関係ない動きを表します。そのため、ヒゲを含めてしまうと、全体の相場の流れを把握する力が弱まってしまいます。乱高下しているときは、実体のみでラインを引くか、はなからトレードしないという手もありでしょう。

例えば、下降トレンドの相場で考えてみましょう。通常、下降トレンドのトレンドラインを上に抜ければ、トレンド転換の発生が予測できます。ここで買いのエントリーを行うのは全くおかしくない手です。しかし、乱高下時にはトレンドラインを抜けても、一時的なもので、再び抜ける前の場所へ戻ってしまうことが多々あります。いわゆるダマシというもので、トレンドの方向を見誤り、損失を出してしまう原因になります。

ヒゲを含めてもよい場合

トレンドラインの引き方一方、上下に乱高下していない相場であれば、ヒゲを含めても問題ありません。もちろん、ヒゲを含めず実体だけでラインを引くという手もありますが、判断がしづらいところです。なぜ判断が難しいかということを考えるために、FXで勝つための大原則を振り返っておきましょう。FXでは他の人の行動と同じように行動することが大事です。つまり、みんなが買いと判断するポイントでは買い、みんなが売りと判断するポイントでは売りという行動を取れば、為替の差益を得ることができます。このことを考えれば、みんながヒゲを含めていれば、自分もヒゲを含めて判断する、みんながヒゲを含めていなければ、自分もヒゲを含めないで判断する行動がベストであると言えます。

しかしながら、最初にも書いたように、現実を見ると投資家にはヒゲを含む人もいれば含まない人もいます。そのため、どちらが良いということは一概には言えません。しかし、ラインを引くときには一貫性を持つことが大切です。ヒゲを入れたり入れなかったりすると、せっかくのトレンドラインの効果が発揮されないので注意しましょう。

実際にトレンドラインを引いてみる

それでは、ここからはトレンドラインを引いてみようと思います。トレンドラインの引き方は上昇トレンドの場合、安値同士を結び、下降トレンドの場合、高値同士を結びます。下の画像はポンド円の15分足です。下降トレンドが発生しており、途中で上昇トレンドに移行しています。

下降トレンドにトレンドラインを引いてみました。トレンド相場では、どちらか一方向に値動きしますが、トレンドの方向とは反対に反発します。この反発した箇所、下降トレンドの場合は高値同士を結びます。チャート上には2本のラインが表示されていますが、これらの違いはヒゲを含んでいるかいないかという点にあります。

上の緑色のラインはヒゲを含んでおり、下の黒色のラインはヒゲを含んでいません。この違いによってラインブレイクのタイミングが微妙に異なっています。ピンク色の丸印でブレイクが起こっていますが、ヒゲを含まない場合の方がヒゲを含む場合よりも、少し早めにラインをブレイクしていることになります。もし、利益確定の決済をするならば、ヒゲを含まない場合の方が大きな利益を得られていたことになります。また、トレンドの転換時、つまり今回の場合は下降トレンドから上昇トレンドへの転換時にエントリーする場合、より大きな利益を狙うことができます。

このように説明すると、ヒゲを含めないほうがよいのでは、と感じられるかも知れません。しかし、ヒゲを含めない場合の方がダマしに遭いやすいというデメリットを忘れてはなりません。黒色のラインをよく見ると、ところどころでローソク足の実体がはみ出ています。ヒゲの部分も含めると、長いエリアでラインをブレイクしていることが確認できます。その分、ラインをブレイクしたときに、トレンドの転換を見極めるのが難しくなるのです。先ほども説明したように、ヒゲを含める場合と含めない場合で、どちらが正解ということはありませんが、どちらも長所や短所があるということを頭に入れておきましょう。

ヒゲを含めた方がよいのか、含めない方がよいのか

ローソク足のヒゲは含める方がよいか、含めない方がよいか最後に重要ポイントをまとめておきます。まずトレンドラインを引くときにヒゲを含めた方がよいのか、含めないほうがよいのかというのは一概に言えないということです。ヒゲを含めない方が含める場合より、ブレイクポイントの見極めが早くなるものの、ダマしに遭いやすくなります。ただし、相場が乱高下したときは、ヒゲが相場でのノイズになり、相場の方向性を表すものではないので、ヒゲは含めずにトレンドラインを引くほうがよいでしょう。そして場合によっては最初からトレードしないという選択肢も考えられます。

注意点としては、ヒゲを含めるときは含める、含めないときは含めないというように一貫したラインの引き方をしなければならないということです。ヒゲを含むローソク足とヒゲを含まないローソク足同士を結んでも、正しいトレンドラインを引くことはできません。

今回、紹介したことを参考にして、ヒゲを含めた方がよいのか、含めない方がよいのかを検討してみてください。ある程度、このような相場では含めた方がよい、含めない方がよいというのが分かってくれば、トレンドラインを引くことの効果を十分に享受できるはずです。あるいは、トレンドラインを引くときは必ずヒゲを含める、というようにトレードスタイルとして確立してもよいでしょう。いずれにしても、検討を重ねながら、トレンドラインを自分のものにすることが大切です。