成行注文とストリーミング注文

FXはリアルタイムで取引が可能

成行注文とストリーミング注文FXの取引は「インターネット」でできます。わざわざ銀行に行く必要はありませんし、FXの取引会社に出向く必要もありません。自宅にいるだけで取引できるのです。とても便利ですね。パソコンで取引することもできますし、タブレットを使用することもできます。スマートフォンでも専用アプリを利用すれば取引できます。つまり「どこでも」「いつでも」取引ができるということです。テレビを観ながらでも取引ができますし、人気のレストランで食事をするために行列待ちしているときでもできます。ほんのわずかな時間があれば取引が可能なのです。

為替相場は24時間変動しています。ニューヨーク市場が活気づくのが日本時間では夜中になりますので、ベットで横になりながらスマートフォンで取引というケースも多いのではないでしょうか。私は取引の最中にいつの間にか寝ていたということがよくあります。(この場合、朝起きてチャートを確認するのはドキドキです)つまり「リアルタイムで取引できる」ということです。ということは、いかに「早く」「正確」な情報を入手できるかによって利益や損失も変わってきます。出遅れないためにも、世界の出来事にリアルタイムで反応できる態勢は重要です。

しかし、ずっとパソコンの画面を眺めながら生活するわけにはいきません。他に仕事があるのであれば当然のように取引できる時間帯も限られてきます。そういう人のために、FXにはいろいろな「注文方法」があるのです。もちろん、普通に為替相場を確認しながら通貨を買って売って、という取引で利益を出すことはできますが、為替相場を確認できないような忙しい中でも売買をサポートしてくれるシステムがFXでは充実しています。仮に利用しないにしても、どんな注文方法があるのかを知っておくだけでも違います。取引の幅は間違いなく広がってくるでしょう。今回と次回に渡り、そんな充実しているFXの取引方法についてお伝えしていきます。

7種類のFX注文方法

FXの注文方法は大きく分けて7種類です。

「成行注文」(ストリーミング注文)「指値注文」「逆指値注文」「IFD注文」「OCD注文」「IFO注文」「トレール注文」になります。こちらについては、取り扱っているFX会社によっては呼び方が変わっていたり、そもそもその注文方法がなかったりします。同じFX会社によってもパソコン上ではできても、スマートフォンのアプリでは設定できないということもあります。

FX初心者にとって、いきなり全部を覚えるのは難しいことです。そこでまずは注文方法の基本とされている「成行注文」(ストリーミング注文)「指値注文」「逆指値注文」の3つから覚えていきましょう。ただし、「この3つを覚えたから他は必要ないな」ではなく、基本の取引を覚えたら、残りもぜひ積極的に使ってみて下さい。言葉だけ聞くと難しそうに思えますが、実際にやってみると思ったほど複雑ではないことに気が付きます。また、この方法を使って取引をしている投資家がたくさんいますので、「サポートライン」や「レジスタンスライン」を想定するときにも役立ちます。

これまでお伝えしてきたような、経済情勢などを分析する「ファンダメンタルズ分析」やチャートを様々な視点から分析する「テクニカル分析」で今後のトレンドなどを予想した際、それに対応できる注文方法を選択することは大切です。

成行注文とストリーミング注文の違い

表示されている為替相場で売買する注文方法を「成行注文」「マーケットオーダー」と呼びます。ドル/円の通貨ペアであれば、ドルが安くなってきたなと思ったらドルを買い、ドルが高くなってきたなと思ったら売るという単純明快な取引になります。もっともオーソドックスなスタイルです。ただし、私の取引しているFX会社には成行注文がありません。こちらは現在「ストリーミング」という名称に変わり、内容も進化しているのです。

成行注文のデメリットは「スリップページ」が発生することです。リアルタイムで為替相場が変動するために、買おうとしてクリックしたときの価格と実際に買ったときの価格がずれてしまう現象のことをいいます。重要な経済指標が発表された直後など、為替相場は大きく変動します。一瞬で10銭、20銭と上下するのです。チャンスと思って買っても変動のためにずれて(滑るという表現を使います)まったく意図しない価格で買うことになってしまうこともあるのです。成行注文というのは、「為替相場がどうであれ、とにかくこれだけの分は約定する」という方法なのです。これだとリアルタイムの変動についていけずに損失も生まれるため、事前にスリップページを設定しておき、意図しない価格に滑った際には約定しないようにできるのが「ストリーミング」という注文方式です。

例えば、1ドル112円19.3銭という為替相場だったとします。もう少し下がってから買おうとして待っていたところ、1ドル112円16.5銭までドルが下降しました。ここでドル買いをするわけですが、クリックした瞬間に1ドル112円20.0銭まで上がっていました。買おうとしていた価格よりも3.5銭ほど高い価格で買うことになってしまったわけです。

しかし、ここでスリップページを3pipsに設定しておけば、3銭以上価格が滑っているので約定しません。成行注文のデメリットを克服しているのがストリーミング注文なのです。成行注文よりもサポートが充実しているというわけです。スリップページは自分で設定を変更することができます。0pipsにすることも可能ですし、99.9pipsにすることもできます。0pipsで設定するとほとんどの注文が弾かれることになるでしょうし、99.9pipsに設定すれば成行注文と何も変わらない状況になるでしょう。

ストリーミング注文に弱点はあるのか

効果的に使い分ける方法時間があるのであれば、ずっとチャートを眺めていて、ストリーミング注文を繰り返していれば問題はありません。ただし、まったく問題がないというわけにはいかないのです。それはスリップページを狭く設定することで、注文しても約定しにくくなるということです。

例えば、キングオブ経済指標と呼ばれている「雇用統計」が発表され、事前予想を大幅に上回る結果だったとします。ポジティブサプライズです。30銭、40銭などすぐに上昇します。もしかすると1円くらいドル高になるかもしれません。100pipsの変動になります。

この状況下でスリップページを15pipsに設定していたとしたらまったく約定できないでしょう。発表直後の1分間に100pips上昇、反発の売りが入り40pipsほど下降し、再度ドル買いが進み、70pipsほど上昇する。おそらくはこのような展開になります。買いが一巡して反発して戻されたタイミングに買い足したいのですが、スリップページが15pipsだとつけ入る隙がありません。結局は取引できなかったという結果にもなるのです。もちろんスリップページの幅を広げれば済む話なのですが、そうなると成行注文とほとんど同じような状況になります。このあたりのさじ加減が重要です。

ストリーミングの弱点をあえてあげるとすると、「常にチャートを眺めていないといけないこと」と「狭いスリップページに設定してしまうと変動が激しいときに約定できないこと」でしょうか。他に仕事があり、チャートを眺めての取引がほとんどできないという場合は、成行注文やストリーミング注文以外の注文を有効活用しましょう。こちらについては次回、じっくりとお伝えしていきます。