FXのエントリーとイグジットにおけるありがちなパターンを知る

スポーツはゴルフなどの個人種目と、野球やサッカーなどの団体種目に分けられます。FXの取引はどちらに該当するでしょうか?チームや組織で投機を行っている人たちもいますが、基本的にはFXの取引は個人種目だという方が圧倒的に多いでしょう。他のメンバーからの声援などあるはずもなく、他のトレーダーの状況すらよくわかりません。

とても孤独なのがFXのトレーダーなのです。そのため、何かハプニングが発生した際に、これは「一般的によくある話」なのか、「自分だけに該当する話」なのか判断がつきにくいということがいえます。

今回はFXの取引をしていると「あるある!」と思わず賛同したくなる事例をご紹介いたします。

決済(イグジット)で最も大切な「損切り」を理解する

FXのエントリーとイグジットにおけるありがちなパターンを知るやはり一番共感を呼ぶのが「決済」に関する話ではないでしょうか。イグジットのタイミングはFXの初心者はもちろんのこと、長く取り組んできたようなベテランですら悩むことはあります。

一番目のFXあるあるは「損切りしたら、その直後から戻りはじめた」というものです。「損切り」の重要性はこちらでも何度もお伝えしてきました。トータルで勝つためには、損失を小さなうちに摘むことが必要です。「損小利大」「リスク管理」の面において、損切りの約束事、「ストップロス」の設定は不可欠だといえます。

しかし、わかっていても人間は損をすることに抵抗があります。機械的に損切りすることは難しく、「もし損切りせずに待っていたら、レートは戻るかも」という葛藤に苛まれ、なかなかイグジットをクリックできないわけです。

そんな中で、勇気ある決断をして損切りした直後にレートが戻るという悲劇が起こるのです。「損切しなければマイナスではなく、プラスになっていたのに」そう後悔し、とても悔しい思いをするのは、誰もが一度は経験しています。

それでも損切りを続けられるトレーダーが勝てるトレーダーです。損切りしていなければ勝てていたという思いが強く、損切りのタイミングがどんどん遅れていくようになると、やがて大敗を経験することになります。

エントリーしたらいつもレートが逆行する理由を理解する

二番目は「ロングでポジションを持ったら(買ったら)下がり、ショートでポジションを持ったら(売ったら)上がる」というものです。まるで誰かが監視でもしているかのように、ポジションを持った逆に相場が動き続けます。どんどん下がるから損失覚悟で売ったら、直後に上がり、そこについていこうとして買ったら、その直後に急落する。あまりにもタイミングが絶妙すぎて驚くほどです。

もちろん個人投資家の様子を見て為替相場が変動するわけがありません。FXは心理戦ともいわれますので、それだけ負ける側の投資家たちの心理状態に同化しているということでしょう。

ただ、その転換線を見抜く能力をうまく利用できたら、逆に勝つ可能性が高まりますね。なぜここでエントリーし、なぜここでイグジットしたら負けたのかということを分析・反省することで、確実にFXのトレーダーとして成長していきます。

FX経済指標結果の波に乗り損ねる原因を理解する

FX経済指標結果の波に乗り損ねる原因を理解するファンダメンタルズ分析の中でも注目されるのは米国などの主要国で発表される経済指標です。キングオブ経済指標と呼ばれる「雇用統計」、相場を大きく変動する可能性のある「GDP」結果や「FOMC」の声明など、影響力を持っている経済指標はたくさんあります。相場が大きく変動するということは、それだけ大きく勝つ可能性があるということです。「もみ合い」のレンジ相場では、ロングポジションだろうが、ショートポジションだろうが利益はたかが知れています。

短期間で大きく勝つためには経済指標の波に乗ることが重要なのです。特に米国の雇用統計結果でサプライズが起こると1円近くの変動も期待できます。しかしそれがわかっていて臨んでも、最初の頃はなかなかタイミングがつかめずに苦労します。

ということで三番目のFXあるあるは「経済指標結果の波に乗り損ねて損失だけ膨らむ」というものです。経済指標発表直後は、取引しているFXによっては混雑しすぎて約定ができない場合もあるほどです。私が主に取引に使用しているFX会社でも発表の1分前になると一端クローズ状態になります。そして発表直後から取引再開になるのですが、0.3銭ほどだったドル/円の「スプレッド」が6.0銭まで広がっています。通常の20倍のスプレッドになっているのです。

変動が大きい分だけスプレッドが広くなり、そのため取引することに躊躇してしまいます。相場が落ち着いてくるとスプレッドも0.3銭に戻るのですが、このタイミングで、大きく上昇したドルが反発して売られ、急落したりするのです。「買いが一巡した」などという表現が使用されたりします。

例えば、雇用統計がポジティブサプライズでドルが急激に大幅上昇します。驚いているうちにさらに上昇。約定しようとしても滑ってなかなか約定できません。ようやく約定できたと思ったら、そこが天井で急落、恐ろしいほどに下降したためにあえなく損切りという感じです。

トレーダーの中には、これがトラウマとなって経済指標の発表時には取引をしないという人もいるほどです。経済指標結果が長期金利などにも影響を及ぼし、それが思わぬ事態を招いて、「レートが反発してもまた戻るだろう」と思っていたら、戻ることなくどんどん下がるというケースもあります。

イグジット前に寝てしまうリスクを考える

四番目は「チャートを眺めているうちに寝落ちし、気づいたときには含み益がなくなり、損失が膨らんでいた」というものです。これは欧米市場がオープンし、活性化するのが日本時間では夜にあたるためです。ホワイトハウスの重要決定が日本時間の深夜2時や3時になることもよくあります。つまり私たち日本人の就寝後に、相場が大きく変動する可能性が高いのです。そのため利益確定を粘っていたら、いつの間にか寝てしまったというケースが多発します。

「リスクリワード」をはっきりと決めており、エントリーしたタイミングで利益確定のラインも設定して発注しているのであれば問題ないのですが、利益が伸びるのならせっかくだからギリギリまで待とうというスタンスだと危険です。日本時間の深夜にホワイトハウス高官の声明が発表されて、トレンドが転換する可能性があるからです。起きた時間には手遅れという事態になっています。しかし寝ないでチャートを見続けることは難しいでしょう。これは注文方法で充分カバーすることができます。

一方で、損失が膨らみ精神的に追い込まれてチャートを見続けらず、かといってストップロスもできずに寝てしまうというパターンもあります。これは「現実逃避型」です。起きたら反転しているかも、という期待が込められているのですが、傷口が広がることの方が多いようです。

どちらにしても、寝る時間が近づきましたら、指値や逆指値を設定するのが良いでしょう。せっかくエントリーしても、イグジットに失敗しては何の意味もありません。特にサラリーマンの方は夜遅くにFXトレードすることが多くなると思いますので、寝てしまうリスク対策として、指値と逆指値設定は必須と言えるでしょう。

エントリー時のパソコンの誤操作による損失を回避する

最後は「注文時の誤操作」です。なにせクリックひとつで簡単に取引ができてしまいますので、寝ぼけたり、焦ったりしていると間違ってクリックすることもあります。チャンスだと思ってドルを買おうとしたら、間違えて売りをしてしまい、あっという間に損切りしなければならなくなる。なんてことは、誰しも一度は経験するのではないでしょうか。

これはエントリーに限らずイグジットの際も同じです。損切りしようと決意し、クリックしたら間違えて「ナンピン」してしまい、損失がさらに大きく膨らむというケースもあります。ちなみに「通貨ペア」を間違えて買ってしまうという誤操作もあります。たくさんの通貨ペアを扱っている場合は要注意ですね。

FXは資金をかけた投資です。操作ミスは、そもそも投資する以前の問題です。大切な資金を増やすためには、誤操作などあるはずもありませんので、投資意識を高め、集中力を養う努力が必要でしょう。