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FXの約9割を占める「投機」がFX市場に果たしている役割

FXにおいて各通貨の価値を為替市場で決定するのは「需給の基本原理」

実需と投機のFX FX(外国為替証拠金取引)では、「各通貨の価値の変化」である為替レートを予測して投資しますが、通貨の価値はどのような要因によって変わるのでしょうか?各通貨の価値は「外為市場(外国為替市場)」で決められていますが、外為市場には「銀行間市場(インターバンク市場)」と「顧客市場」があり、一般に外為市場という場合はリアルタイムで為替レートが変化している銀行間市場を指しています。

為替レートが変動する決定的な要因は、「需給の基本原理(需要と供給の強弱のバランス)」です。米ドルの通貨に対する「需要(買い)の金額」が「供給(売り)の金額」よりも大きければ、「ドル高円安」になります。反対に、「供給(売り)の金額」が「需要(買い)の金額」よりも大きければ、「ドル安円高」になって為替レートは下がります。為替ディーラーの独特の言い回しに、「ドル円の為替の需給が逼迫している(ドル需要が強くドル高傾向)」や「ドル円の為替の需給が緩んでいる(ドル需要が弱くドル安傾向)」という言い方もありますが、「為替の需給の予測」はそのままFX投資の必勝法として解釈できるほどのものです。

もし二つの通貨を組み合わせた「通貨ペア(ドル円・ユーロ円など)」について、為替市場における各時点での需給の強弱と買値と売値の差(数字)を完璧に予測できるなら、そのFX投資家は「全戦全勝」で利益を積み重ねられるという論理的帰結になります。しかし現実には、「ランダムに動く市場(マーケット)」は、いかなる方法を用いても完全に予測し続けることは不可能です。完全な通貨の需給予測が不可能だからこそ、FX投資家は「テクニカル分析・ファンダメンタルズ分析」を駆使して大まかな上昇トレンド(下降トレンド)を掴んだり、需給バランスの崩れ(買われ過ぎ・売られ過ぎ)を予測したりしているのです。

「実需の為替」と「投機の為替」:人が為替取引をする動機

為替取引とは、ある通貨(円)をそれ以外の外国通貨(米ドル・ユーロ・豪ドルなど)に「為替市場のレート」に従って交換する取引のことです。人が為替取引をする動機は大きく「実需」と「投機」の2つに分けられます。

○実需の為替……特定の目的があって、その目的遂行のために必要な外貨を手に入れて使用するという実際的な為替取引。企業の貿易・個人の海外旅行など経済取引の裏付けがあるもの。
○投機の為替……実需に基づかず、為替取引で利益(為替差益)を得ることを目的としている。通貨を為替レートで交換しているだけで経済取引の裏付けがないもの。

1日に200兆円近いお金が動く現在の為替市場では、「実需の為替:投機の為替の比率」は概ね「1:9」であり、圧倒的に為替取引の利益そのものを目的とした投機が多くなっています。

実需の為替(実需取引)の中心は、企業が行っている「貿易(輸出入)・資本取引・海外投資など商取引に付随する外国為替の売買」ですが、それ以外にも「海外旅行における外貨の両替・海外生活や留学をしている家族への送金」といった実需取引が行われています。投機の為替(投機取引)の中心的な主体になっているのは、「銀行・証券会社・ヘッジファンドなどの機関投資家」ですが、FX投資を行っている個人投資家も投機取引の一部を担っているということになります。

実需の為替の代表である「貿易(輸出入)」が為替レートに与える影響

外国為替の取引は以下の3つに分類できますが、ここでは実需取引のうち「貿易の輸出入(経常取引)」が為替レートに与える影響を解説しています。

○経常取引……企業が商品を輸出入する貿易取引、個人の海外旅行やサービス取引。
○資本取引……外国の株・債券などを売買する取引、海外の工場・法人・人材などへの投資。
○投機取引(スペキュレーション)……為替市場における為替差益を目的とした実需を伴わない為替取引。ある通貨の為替レートが上がりそうなら買い、下がりそうなら売る。

米国のトランプ大統領は「2017年11月のアジア歴訪」で訪日した際、安倍首相に対して「日米貿易の不均衡の是正(米国の貿易赤字の縮小・米国製品の輸入増加)」を要求しましたが、貿易立国の日本は自動車・機械・電機などを米国に輸出して大量の外貨(ドル)を獲得しています。アップル社のiPhoneなどを例外として、日本ではアメリカ製の自動車・電化製品はあまり需要がなく、対米貿易は黒字になりやすくなります。日本の輸出企業は貿易で手に入れた外貨(ドル)を為替市場で売って自国通貨(円)に変えますから、「ドル安円高」のトレンドが生まれます。日本経済が好調な時はトヨタやソニーなど輸出企業が儲かって株高になりますが、日本企業の輸出が増加すると「輸出で手に入れた外貨(ドル)の売り+円の買い入れ」が増えて「ドル安円高」に傾きやすいのです。

反対に、石油会社・食品輸入業などの輸入企業が好調な時は、外国の商品を買い入れるために、「自国通貨(円)の売り+外貨(ドル)の買い」が増えて、自然に「ドル高円安」に傾きやすいのです。大勢の日本人が海外旅行に行く時にも、外国のホテル・お店で使う外貨が必要になるので、「自国通貨(円)の売り+外貨(旅行先の外国の通貨)の買い」が増え、「ドル高円安(ユーロ高円安など)」の傾向がでます。資本取引で外国の証券(株・債券)に投資する時も、証券購入のための外貨が必要なので「自国通貨(円)の売り+外貨(投資先の外国の通貨)の買い」が増え、円安のトレンドになります。

投機の為替・FX誕生の歴史について

約9割”を占める「投機」が市場に果たしている役割通貨の交換価格は一般に「為替レート(為替相場)」と呼ばれます。経済ニュースで「今日の為替相場は1円10銭の円安(円高)になりました」と言われる時の為替レートはその時点の市場価格で取引する「直物レート(じきものレート)」を指していますが、直物レート以外にも「先物レート・スワップレート」があります。FXにはスワップポイントという通貨間の金利差がありますが、スワップレート(直先スプレッド)というのは「直物レートと先物レートの差」のことです。

○直物レート(スポットレート)……2営業日後に通貨売買の決済をする為替。
○先物レート……通貨売買の決済が2営業日後以降(数ヶ月先~数年先)になる為替。直物レートより先物レートが高ければプレミアム、低ければディスカウントと呼ばれます。

日本の外為市場は、1970年代まで貿易活動に関係する「実需の為替」が大部分を占めていましたが、1980年代から資本取引(外国の株や債券・海外事業への投資)に関係する実需取引が増えてきました。バブル景気につながる日本の経済成長期終盤には、貿易・経済の規模の拡大に合わせるようにして「為替市場の厚み」も増してきたのです。

貿易・経済の規模拡大に対応するためには、外貨が必要な時にいつでも為替取引ができる「流動性の高い(参加者・資金量の多い)為替市場」が求められます。1980年代後半の金融規制緩和によって、「実需原則の撤廃(実需取引がなくても為替取引が可能)+銀行の持ち高規制の緩和・撤廃(銀行の為替取引額の制限撤廃)」が実現して、銀行を中心とした「投機の為替」が解禁されました。1998年には「新外為法」が施行され、個人向けの投機の為替が自由化されました。「FX」を取り扱う業者が急増して、個人でも簡単に為替差益を目的とする投機が可能になったのです。

為替取引の“約9割”を占める投機(スペキュレーション)がなければ市場は機能しない

外国為替市場の取引の約9割を「投機の為替(投機取引)」が占めていると言われますが、投機には一般的に「マネーゲーム・ギャンブル・市場の攪乱(意図的な価格差への誘導)」といったネガティブなイメージが持たれています。「投機の為替」は確かに為替差益を巡るマネーゲームなのですが、「実需の為替」に基づく各国の経済・貿易の状態(=ファンダメンタルズ)の影響を強く受けている以上、「実体のない取引」とまでは言えないのです。投機の為替にあって実需の為替にないものとして「反対売買の原則」があります。FXを含む投機取引では「買った通貨」は必ず売って清算され、「売った通貨」は必ず買い戻されて清算されます。これが投機の反対売買の原則で、長期スパンで見れば例外はありません。FX・投機取引では「利益確定・損切り」をするために、必ず反対売買を行わなければならず、「短期の通貨の急騰・急落の要因」になりやすいのです。

一方、貿易・投資などの実需取引では、輸入に必要な外貨獲得のために売られた円を買い戻すことはないし、輸出で得た外貨を円に変えた後に再び売ることはありません。実需取引では、「円・外貨」を実際の取引に使うからです。

投機取引は「短期の通貨価格」に影響を与えやすく、実需取引は「長期の通貨価格(輸出増で貿易黒字なら通貨高+輸入増で貿易赤字なら通貨安など)」に影響を与えやすい傾向がありますが、投機と実需は相互に影響しながら市場原理を維持しているのです。投機取引にはマネーゲームの好ましくないイメージがありますが、実際には投機は「為替市場の多様なプレイヤーの増加+為替市場への流入資金量の増加」をもたらし、「反対売買のない実需の限定要因」で極端な値動きをすることを防いでいます。投機による規模拡大と参加者の多様性によって、為替市場は世界各地でいつでも通貨を売買できる流動性を持ち、「市場の安定性・公正性(納得できる価格決定)」も維持されやすくなっているのです。